記憶喪失の子猫と青年の物語 1話

青年大地は、公園にいた。
いつも妹の美雪と遊んでいる猫に会うためだ。
猫を見つけると大地は撫でながら言った ごめん 美雪が来れなくて。
猫は、わかっているのか、一言鳴いた。

大地は、その後妹の入院している病院に行った。
12月に入ったころ体調を崩し入院していた。

美雪は、大地が来るのを首を長くして待っていた。
大地は、公園の猫に報告したことを伝えた。
美雪は、ごめんねお兄ちゃんと言った。
大地は、そんなことより早く治してあの猫に会いに行こうと言った。
美雪は頷いた。

その後、大地は医者と話をした。
美雪は、クリスマスまで持たないかもしれないと言われた。
大地と美雪は、毎年二人でクリスマスを祝っていた。
今年は、美雪のいないクリスマスになるのかとため息が出た。

美雪は、日に日に病状が悪化していった。
クリスマスまで持たないと悟った美雪は、サンタに願った。
今年も兄と過ごしたいと。
叶わないのなら、猫になって側にいたいと。
美雪は、いろいろな物語で、こういう願いの代償があるのを知っていた。
人間にしてもらう代わりに声を失ったり、記憶を失い、期限付きであることを。

サンタがいるわけないと思いながら願わずにはいられなかった。
代償があっても。
その日の夜、星空がきれいだった。
流れ星が見えたので、急いで願い事を言った。

亡くなる前、美雪は大地に言った。
もし、クリスマスイブに猫を見かけたら、私だと思って可愛がってと。
大地は、そんな願い聞けない。
良くなって、一緒に帰ろうと言った。

しかし、美雪はクリスマスより前に亡くなった。
大地は、公園に行ったが猫はいなくなっていた。

クリスマスイブ、大地は雪が降る中、歩いていた。
雪に埋もれかけの子猫を見つけた。
美雪の言葉を思い出し、子猫を抱き上げた。

いうことを思い出した。
大地、抱き上げると懐かしい感じがした。
大地は、思わずこう言った。こんなところに居たのか、家に帰ろう。
美雪と直感したのかもしれない。

子猫は、なぜここにいるのかわからなかった。
雪が降っていて寒かった。
雪に埋もれかけたところを大地に抱き上げられた。
懐かしい感じがした。
大地の家に帰ろうという言葉に、そうだ家に帰らなければと思った。

大地は、子猫を連れて帰ると、ミルクを与えたり、体を拭いたりした。
お腹いっぱいになった子猫は、大地のそばで眠った。

大地は、子猫に起こされ目が覚めた。
お腹が空いているようだった
ミルクを与えた。

その後、子猫は美雪の部屋をうろうろしだした。

子猫は、朝目覚めるとお腹が空いていた。
大地の顔を覗き込んだが、まだ寝ていた。
顔を洗おうと洗面台に向かったが、子猫では洗面台で顔を洗うことは出来なかった。

再び、大地のところに行ったが、まだ寝ていた。
大地の顔を軽くたたいて起こそうとしたが、なかなか起きなかった。
強くたたいたり、顔の上に乗ってようやく起きた。

ミルクを飲み終わると、懐かしい部屋の中をうろうろした。

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